第31回研究大会(東京・大正大学大会)によせて

日本教育技術学会 会長  向山 洋一

 教育界は今、大きく変わろうとしています。その中心は、今年3月に告示された新しい学習指導要領です。今回の改訂は、今までになく大きな改訂となりました。第一に、道徳・英語の教科化。第二に、プログラミング教育。第三に、カリキュラムマネジメントの確立などがキーワードです。

 この改訂では教師の授業改善も求められます。文部科学省は、授業改善として「主体的・対話的で深い学びの実現」を求めています。文部科学省では荒く言って次のような3つの定義をしています。

 第一は、深い学びです。

 習得・活用・探究の見通しの中で、教科等の特質に応じた見方や考え方を働かせて思考・判断・表現し、学習内容の深い理解につなげる「深い学び」が実現できているか。

 第二は、対話的な学びです。

 子供同士の協働、教師や地域の人との対話、先哲の考え方を手掛かりに考えること等を通じ、自らの考えを広げ深める「対話的な学び」が実現できているか。

 第三は、主体的な学び。

 学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連づけながら、見通しを持って粘り強く取組み、自らの学習活動を振り返って次につなげる「主体的な学び」が実現できているか。

 さて、以上の文章だけで、具体的な授業の姿が見えません。本学会では、新しい学習指導要領では具体的にはどのような授業が求められているのか。そのためにどのような具体的な教育技術が必要なのかということを授業実践、子供の事実を通して提案していきます。

 今回の大正大学で開催される本学会は、この新しい学習指導要領をもとに、全体会・分科会における授業実践提案にて具体像が提案されます。

 今回の本学会が、今後の日本の教育の転機の一つとなり、具体的な授業実践を全国に発信する場としていきたいと思います。是非、先生方の現場での実践を以上の内容を踏まえてご発表下さい。

会長 向山 洋一